土用とは季節が変わり始める直前の事を【土用】と呼んでいます。
おもに暦の上での『立春』『立夏』『立秋』『立冬』の直前の18日間が、土曜と呼ばれています。
一方【丑の日】とは、日にちを12干支で数え、牛の日に該当する日の事を【丑の日】と呼んでいます。
夏のスタミナ回復のイベントとして、【土用の丑の日】を知らない人はいないと思います。
ですが、うなぎを食べるのは何故か、詳しい理由を知っている人も少ないのではないでしょうか?
何故、土用の丑の日と言われるようになったのか、名前の由来まで知っている人はもっと少ないのではないでしょうか?
わたし自身も、土用の丑の日と言う言葉は知っていても、調べてみるまで詳しい意味まで分かりませんでした。
この記事では、以下の事が分かるようになっています。
この記事で分かる事
- なぜ土用の丑の日と言うのか?
- 土用の丑の日にウナギを食べる様になったのは何故か知りたい!
- 土用の丑の日の名前の由来は何?
- 2024年の土用の丑の日はいつなのか教えて欲しい
こうした疑問やお悩みを解決できるような記事内容となっております。
本文では、土用の丑の日の意味・ウナギを食べる様になった理由・名前の由来について、さらに詳しく分かりやすく解説していきます。
是非参考にしてみて下さい。
土用の丑の日の意味
江戸時代の頃の日本は、中国から伝わった『五行説』が民衆の間で広く信仰されていました。
『五行説』とは自然も人間も、木・火・土・金・水の5つの働きによって変化し、それぞれ循環していくと言う考えが元になっています。
春は木・夏は火・秋は金・冬は水に分けられ、季節ごとに5行に当てはめれれていました。
ですが、土だけはどの季節に当てはめる事が出来なかったので、すべての四季の変わり目に土を当てはめたと言われています。
四季の移り変わりの前後に土を当てはめた、約18日間を土用と呼ぶ事にしたそうです。
季節が変わるあたりに土用が設けられたことで、季節の変わり目をスムーズに感じると言う役割も担っています。
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丑の意味について
丑は12干支の中の1つで、古くは時間の経過につかわれたりしたことがあります。
丑の刻とは夜の12時あたりから2時くらいまでを表すように、今でいう時計の単位としても使われていました。
昔の日本では時刻や日付に12干支を当てはめる風習があり、12日周期で干支が1週する様になっていました。
年間で30週ほど干支が回る事で、1年が過ぎた事を表していたようです。
江戸時代では、土用の期間にある丑の日には民衆の健康を願い、祈る事が良い事だと考えられていました。
丑の日は1回だけではない
土用の丑の日と聞くと、夏場の1度だけを思い浮かべる人もいるかもしれません。
ですが、1つの土用期間の間に1~2回あり、1度目は【一の刻】2回目を【二の刻】と呼んでいます。
ウナギを食べる様になったキッカケは平賀源内のアイデア
土用の丑の日にウナギを食べる様になったのは、夏場でもうなぎを売りたいという当時のうなぎ屋さんの考えから始まりました。
夏場はウナギが売れず困っていたうなぎ屋は、医者である平賀源内に、夏場でもウナギを売る方法を考えてもらったそうです。
そもそもうなぎの旬は冬で、夏場は身が痩せてしまっているので、庶民にそれ程人気が無かったのです。
また、脂っこいウナギを真夏の暑い時期に食べる事も、当時では敬遠されていた理由の1つです。
皆さんも経験があると思いますが、夏場に脂たっぷりな食事って、かなり重いですよね?
それと同じで、もともと脂が多いうなぎは夏場にはあまり売れない商品の1つだったんでしょうね。
また江戸時代は今と違い冷蔵庫も無かったので、夏場は特に物が腐りやすく食あたりも多かったそうです。
『ウナギは食あたりしない』というキャッチコピーを作り、宣伝を頼んだ日が土用の丑の日と言われています。
また、平賀源内は当時の『う』の付く食べ物を食べると良いと言う風習も活用したと言われています。
『う』の付く食べ物としてうなぎを、【本日土用の丑の日】と宣伝し、お店は大繁盛。
こうして経緯があり、【土用の丑の日】にうなぎを食べると縁起がいいと広く知られるようになりました。
諸説あるのですが、土用の丑の日にウナギを食べる様になったのは、平賀源内が広めたと言う説が濃厚となっています。
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夏にウナギを食べる理由は栄養素が豊富だから
このように、うなぎは非常に栄養価が高く夏場で体力が落ちている時や、免疫力が低下している時に特におすすめな食材です。
2024年の土用の丑の日は6回
2024年の土用の丑の日は年6回あり、1月26日、4月19日、5月1日、7月24日、8月5日、10月28日が該当します。
季節ごとにまとめるとこのようになります。
- 冬土用:2024年1月18日~2月3日
- 春土用:2024年4月16日~5月4日
- 夏土用:2024年7月19日~8月6日
- 秋土用:2024年10月20日~11月6日
土用の期間は季節の変わり目に当たるため、体調を崩しやすい時期と重なります。
うなぎの栄養素で紹介した通りビタミンA・B群が豊富なので、夏バテや食欲不振におすすめな食材です。
特に夏場は暑さによって、体に疲労が溜まる季節です。
土用の丑の日に、栄養豊富な鰻を食べる事は、体力回復に欠かせない昔からの風習であり、大事な行事の1つと言えます。
季節の変わり目で体に不調をきたす時期だからこそ、栄養豊富なうなぎを食べて体調を整えておく事がとても大事です!
土用の丑の日は黒い色の食べ物を食べるのが良い
恵方巻の様に方角に食べ物を絡める事で、昔から縁起が良いとされている食べ物が土用の丑の日にはあります。
丑の方角は北北西で、その方角には中国神話の玄武が宿っているとされています。
玄武を表す色は黒です。
玄武の宿る方角と丑の方角が一緒なので、玄武のイメージカラーの黒を合わせ、【土用の丑の日は黒い食べ物】を食べる様になりました。
- しじみ
- 黒豆
- 黒ゴマ
- ひじき
こういった黒い食べ物は、滋養強壮に一役買ってくれるので、季節の変わり目の体調不良から体を守ってくれますよ!
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うなぎ以外の食べ物では【う】の付く食べ物が良い
土用の丑の日はうなぎを食べるのが一般的ですが、必ずうなぎをじゃないとといけない訳ではありません。
私個人も、うなぎの皮のグニグニとした食感が苦手なので、土用の丑の日はうなぎを食べません。
うなぎの代わりに【う】が付く食べ物を食べる様にしています!
- うどん
- 梅干し
- ウリ科の野菜
- 牛肉
このように【う】が付く行事食を食べる事で、疲労回復・夏バテ防止に役立ちますので、積極的に食べる様にしましょう!
消化が良くて夏にピッタリなうどん
夏場の食欲がない時でもツルツルと食べられるうどんは暑い夏にピッタリです!
消化が良いので、食欲がわかない時でも食べやすいですよね。
うどんの元である小麦粉には炭水化物、タンパク質、脂質が多く含まれています。
消化のいいうどんはすぐにエネルギーに変わるため、夏バテで弱った胃にも優しいです。
夏場のエアコンで冷え切った体でも、負担をかけることなく食べる事ができるので、おすすめです!
クエン酸たっぷりの梅干し
梅干しの酸味の元であるクエン酸には、唾液や胃液の分泌を促してくれて、消化の手助けをしてくれます。
またクエン酸は腸内環境を整えてくれるので、夏場の弱った胃腸を守ってくれます。
以前は梅干しとウナギは食べ合わせが悪いと言われてきましたが、実際は医学的根拠はないそうです。
むしろ、うなぎの脂を梅干しの酸味が打ち消してくれるので、夏場の食欲がない時でも食べやすくしてくれます。
うなぎに関わらず梅干しの酸味は様々な料理のアクセントになるので、食欲のない夏バテ気味の人こそ食べて欲しいです。
体の熱を取ってくれるウリ科の野菜
きゅうりなどのウリ科の野菜は、熱くなった体内の熱を下げてくれます。
きゅうり以外では夏の代表格のスイカもウリ科の野菜です。
こうしたウリ科の野菜は、水分やカリウムを多く含んでいるので、体内の余分な熱を冷ますと割れています。
スタミナを付けたいなら牛肉がおすすめ
夏場でスタミナ切れを感じている人は、牛肉がおすすめです。
牛肉にはたんぱく質が多く含まれていて、健康的な体を作るのに欠かせません。
タンパク質や脂質が不足すると、免疫力の低下や夏バテしやすくなるなど、体の不調が現れます。
暑い夏をのり来るためにも、積極的に牛肉は食べる様にしていきましょう!
土用の丑の日の意味・うなぎを食べる理由のまとめ
土用の丑の日は、江戸時代の夏場になかなか売れないうなぎを売るための方法として始まりました。
うなぎ屋に相談された平賀源内が考えた夏場にうなぎを売る方法、今でいう販売促進キャンペーンが土用の丑の日です。
うなぎはとても栄養価が高い食べ物の為、夏場のスタミナ食として古くからの親しまれてきました。
土用の丑の日は夏場のイメージが強いですが、実際は春夏秋冬で各2回ずつあります。
今年の2024年は、1月26日、4月19日、5月1日、7月24日、8月5日、10月28日の6回あります。
土用と聞くと、うなぎを食べるイメージがあるかと思いますが、うなぎ以外でも構いません。
【う】が付く食べ物も土用に食べると良いとされていますので、うなぎが苦手な方は試してみると良いかもしれません。
その土地その土地、各地域によって土用の風習は違いがありますので、調べてみると面白いかもしれません。
土用の丑の日の意味や、うなぎを食べる理由が分かって頂けたら幸いです。
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